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2022.11.11インフレ時代を生きるということ【園長のひとり言】

インフレ時代を生きるということ。最近、円安だ~とか物価高だ~、と騒がしい。挙句の果てには、これらを日本銀行のせいにして、どこかの党のポンコツ議員が国会で黒田総裁に辞任を迫る珍事までおきる始末です。変動相場制の国で自国通貨安を防ぐために金融政策を変更するなど聞いたことがありません。

そもそも今の世界的なインフレはコロナの後遺症と戦争が主な原因なので、わが国だけの問題ではありません。

ただ同じインフレでもアメリカとEU、そして日本では内容が全く異なります。共通しているのは世界の中央銀行がコロナによる経済ショックを和らげる為に、大量のお金を市中にバラまいたことで、お金より物の価値が高くなってしまったということ。それと戦争によってエネルギー不足が深刻化している点です。

もう少し詳しくお話しすると欧州と日本の状況は比較的似ていて、主に資源高による物価高騰(コストプッシュインフレ)であるのに対して、アメリカはディマンドプルインフレといって旺盛な需要によって、それが引き起こされており、つまり経済が強すぎてインフレになっちゃった感じです。なぜアメリカだけコストプッシュでないかと言えばオイルもガスも自国でたんまり採れるから。

で、ここが重要なのだけど、今その資源大国がインフレをやっつけるために経済をスローダウンさせようとしているってことです。具体的に言うと猛烈な勢いで政策金利を引き上げています。政策金利とは中央銀行が設定する短期金利(誘導目標金利)のことで、これを基にして金融機関は利息や金利を定めます。政策金利の引き上げにより市中銀行が利上げすれば当然、企業や個人は借入が難しくなってしまう。その結果として新たな設備投資や大きな買い物に消極的となって、つまり景気が悪くなるってわけ。

そして今、アメリカの政策金利(FFレート)は4%くらいで、30年ものの住宅ローン金利にいたっては7%超。例えば単純計算で3000万円の家を買うのに支払う利息だけで4200万円かかることになります。そりゃ家は売れなくなります。

ちなみに日本の政策金利はマ、イ、ナ、ス0.1%です。あ、円安の主要因はコレね。世界の投資マネーは金利が低い国から高い国へ流れるから正確に言えば円安ではなくドルの独歩高です。円だけでなくユーロもポンドも安くなっているのが証拠で気になる方は「パリティ割れ」で検索してみてください。何が悲しくて今、円に投資するのですか。0.001%しか利息がつかないのに。

だから、もしもポンコツ議員が言う通り日銀が米国のように金融政策を変更したら...想像してみてください。急に1%未満だった住宅ローン金利が7%になった世界を。間違いなく多くの家計が崩壊します。企業だって同じ。

でもアメリカは、それができるのです。なぜか。グイグイ金利を上げても大丈夫なくらい経済が強いし、物価だけでなく平均賃金も右肩上がりだからです。コロナなど、もはや過去ことでしかありません。

だだしインフレ率で比較すると日本が最もマイルドでアメリカ8%、EU10%であるのに対して3%くらいです。そして、この3%という数字だけ見れば実はインフレでも何でもなくて経済がしっかりと成長していく為には、むしろ丁度良いくらいの物価上昇率で、問題はそれに伴って賃金が上がっていかないことなのです。

とにかくあがらない賃金。この30年間ずっと、です。コレ。これが今、まさに直面している課題なのです。

すみません。そろそろ子育てのお話をしますから、もう少しだけ我慢してください!

話を戻します。この先かなり高い確率で日本はインフレが続きます。毎年毎年、物の値段は上がり続けるけれど仕方がない。それは受け入れるしかない。ヨーロッパのど真ん中でおきている争いは簡単に解決しないのです。

そうだとすれば私たちができることは限られています。すごくシンプルに考えれば、イノベーションを起こし、生産性を高め、付加価値によって経済を活性化させ物価上昇以上に賃金があがる社会を築くしかありません。

その為に最も大切なことは、有能な生産性の高い人材を育むこと。もはや昭和や平成時代の価値観では解決できない。デフレ時代の教育では世界から、どんどん劣後していきます。今こそ未来を見据えた新たな感性で子育てや教育に取り組まなければならないのです。

それが具体的にどういうものなのか...と、お話したいところですが毎度おなじみ余白の関係で来月にさせて頂きます。

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