2020.07.01保育の意味【園長のひとり言】
新型コロナウィルスの感染が膠着状態にある浜松。それでも多くの人が夏にも関わらずマスクを着け、密を避けるようにして生活を送っています。
ただ少し気になるのは、それらが感染予防という真の目的から外れ感染した際の風評被害への恐れや同調圧力が背景にあるってこと。
先日、ある保育関係者から、こんな質問をされました。いつも通り保育したり、行事を中止したりせず、もし園内で感染者が出たらどうするのですか、と。どうする?…病院に行く、そして保健所へ連絡するの一択です。もし、それ以外に答えがあれば逆に教えてもらいたいものです。
早く医療の力で、この騒動が終息するのを祈るばかり。ただ、それがいつになるのか分からない以上は、どうやって付き合っていくのかを考えなければなりません。一般社会における感染予防と経済活動の関係と同じように、私たちは感染予防と乳幼児期に必要な体験、活動を両立しなければなりません。乳幼児期にしかできない体験や経験と感染予防を二律背反で考えるのはナンセンスです。
例えば水遊び。水は触るだけで心地よいし暑い夏には最適です。そして何より応答性が高く(子どもの意思によって自由に形が変化する)子どもたちにとって大きな関心を喚起させます。特に幼児期におこなうプールは全身で、しかも仲間と一緒に水と対話できる機会となるため、そこから様々なことを学ぶことができます。もちろん、その感じ方はそれぞれで、年齢によっても異なります。言い方を変えれば3歳の感性で迎える夏は一度きりしかおとずれないってこと。
だとすれば、コロナ禍であってもこども園という集団の場で水遊びが、どの様にしたらできるかを考えるしかありません。感染拡大が膠着状態であるなら猶更です。そもそも水遊びやプールだけでなく園の日常や行事で子どもたちにとって無駄なものはないと思っているので、縮小や延期などやり方を変えることはあっても、なくすことはしません。
あ、でも自治体からの強い要請等があれば、もちろんそれには従います。だって、ここは認定こども園なのだから。